明日香村

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指定文化財
【35】 木造持国天・多聞天立像 (国指定重要文化財(彫刻))
名称 木造持国天・多聞天立像
所在地 明日香村川原
種別 重要文化財/彫刻
指定年月日 明治34年8月2日
管理者 弘福寺

 

木造 素地 像高ー持国天193.4cm、多聞天194.8cm

弘福寺は川原寺とも呼ばれ、7世紀半ば頃の創建以来の古い由緒を誇ってきたが、平安朝以後の衰退著しく、かつての大伽藍を構成した堂塔は既になく、文化財としては、この二天像が指定されているに過ぎない。両像とも頭・体部から足下の邪鬼に至るまで檜の一材から彫出され、持国天像では、両肩、左袖先、左手首を矧ぎ、多聞天像では両肩、左肘、左袖先、左手首、右上膊半ば、右袖先、腰以下の裳裾、および両沓先を矧いでいるが、いずれも矧ぎつけ部は後補である。なお両像とも、背面の腰の上下に各長方形の埋木がある。両像とも頭部を小さめに、かつ体部にめりこんだように作り、体部を大きく見せている。体部の動きは少なく、両相や構造は古様で、これに作風的にやや近いと思われる京都・六波羅蜜寺の四天王像よりも、さらに年代的に遡る可能性が強い。かの四天王像を10世紀半ば頃の作とすれば、この二天像は10世紀前半の造立と推定される。両像とも朽損が著しく、特に多聞天像は、頭部から左肩、腹部、両足、邪鬼と、ほとんど全身にわたって、堂の雨もれによると思われる朽損が目立ち、平安以後のこの寺の衰徴の歴史を、物語っているかのようである。

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