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名称 | 木造日羅立像 |
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所在地 | --- |
種別 | 重要文化財/彫刻 |
指定年月日 | 明治34年8月2日 |
管理者 | 橘寺 |
奈良国立博物館
木造 彩色 像高144.6cm
日羅は、古代の伝説的な人物で、「日本書記」によると、長く百済にあったが、敏達天皇の12年(583)、天皇の強い要請で帰国し、対朝鮮政策に参与したが、日羅の献策に自国の危険を感じた百済人により暗殺されたと言う。また日羅は、聖徳太子の師僧とも伝えられるが、「書記」に徴する限りでは、聖徳太子との関係は不明であるし、また彼が僧であったという根拠は全くない。本像は、おそらく地蔵菩薩像として造立されたのであろうが、その面相が人間臭い、特異なものであったので、後世日羅像との伝承が生じたのではあるまいか。像は檜材の一木造りで、頭・体部から六角形の蓮華座まで共木から彫出し、両手首から先は別材を矧いでいるが、この両手先は後補である。右足を遊脚として、腰を軽くひねっているが、衣の襞もこの体躯の動きに応じて、流動的に刻まれている。この衣の襞には、部分的に翻波式衣文や渦文を交えており、胸部と腹部の間の肉のたるみの表現などと共に、平安初期彫刻の特徴として数えられる。9世紀の造立と考えて、まず、間違いないであろう。
〒634-0142 奈良県高市郡明日香村大字橘21番地 (Google Maps)
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