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名称 | 木心乾漆義淵僧正坐像 |
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所在地 | --- |
種別 | 国宝/彫刻 |
指定年月日 | 昭和32年2月19日 |
管理者 | 岡寺 |
奈良国立博物館
木心乾漆 像高93.0cm
義淵はその門下から行基、道慈、良弁等の多く学匠を輩出した奈良時代前期の法相宗の学僧で、天智天皇から岡本宮を賜わり、これを改めて竜蓋寺(岡寺)を創建し、神亀5年(729)この地で入寂したと伝えられる。両部の深く刻まれたしわや、胸部の肋はいかにも年老いた姿を写しながらもがっしりとした躰躯や、しわ深いとはいえ、ひきしまった面部の造作は精悍な気迫をよくとらえている。衣は肉身部の表現とは対称的にゆったりとおおまかに表現され、それがかえって高僧義淵の肉身部特に面部に集約される強烈な意志を強調しているかの感がある。木心乾漆とはいえ桧材で彫成された木心部はかなり発達し、その上に厚手の乾漆をもり上げて細部の表現をしており、技法的に奈良時代後半から平安時代初期の特色を持っており、気分的に平安時代初期の一木彫像の造形を感じさせるものである。ともあれ、奈良時代後半から平安時代初期頃の造顕になる数少ない肖像彫刻の一遺品として注目すべき作例といえよう。
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