明日香村

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指定文化財
【48】 キトラ古墳(国指定特別史跡)
名称 キトラ古墳
所在地 明日香村大字阿部山
面積 4,301平方メートル
指定年月日 平成12年7月31日
特別史跡 平成12年11月24日

 

近年の発掘調査によって墳丘、石室、壁画、出土遺物など、7世紀末から8世紀初頭頃につくられた古墳の全容が明らかとなった。古墳は南東から北西へ伸びる尾根筋南斜面に立地する。墳丘は、南斜面を平らに削り、版築という古代の土木技術を駆使してつくられていた。二段築成の円墳で、下段直径13.8m、上段直径9.4m。石室南側には、墓道と呼ばれる棺や閉塞石を運び入れるための通路状施設がある。石室は大阪府と奈良県境にある二上山で採石された凝灰岩切石18個からなり、床面を除く壁面には四神・十二支像・天文図・日月像の壁画が描かれていた。壁画における高松塚古墳との違いは、朱雀が残っていたこと、白虎が北を向いていること、人物像が無く、獣頭人身の十二支像が描かれていること、星宿図ではなく天文図として内規・外規・黄道・天の赤道などを描いていることなどである。被葬者を納めた棺は、黒漆を塗り重ねた木棺。内面には朱が施されていたのであろう。棺に付属していたものとして金銅製鐶座金具、銀環付六花形飾金具、金銅製六花形飾金具などが出土した。主な副葬品には黒漆塗銀装大刀、ガラス玉、琥珀玉などがある。被葬者については断定できない。ただし、重複することのない人骨片が約15点出土しており、一人の熟年男性が埋葬されていた可能性が高い。

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